About KTM

BRAND POSITIONING

KTMブランド
1992年に新たなスタートを切ったKTMは、マッティングホーヘンから世界最高のオフロードモーターサイクルを生み出すことを使命としていた。以来、ファクトリーからラインアウトするすべての新製品は、“Ready to Race(すぐにレースに出場できる)”レベルの完成度とパフォーマンスを持ち続けている。KTMの研究開発および熟成の全過程では、“Ready toRace”のモットーが貫かれている。KTMデザインボキャブラリーは、各製品のディテールにまで反映され、独自の製品作りとブランドとしての成功に貢献する。

純粋性
つねに基本に立ち返って、パフォーマンスを最適化する手法は、モータースポーツ専用モデルだけでなく、市販バージョンにも有効なアプローチである。KTMの場合、その“基本”とは、実戦で性能が証明されたプレミアムクオリティのコンポーネントを採用することを意味する。そのモットーに掲げるとおり、KTM製品は生まれながらにして“Ready to Race”なのだ。

プレミアム
マッティングホーヘンは、つねに野心的な目標を持っている。これまでに築いた経験と知識を元に、最高の品質を追求して初めて、KTM製品となる。同時に、誇りを込めて、メイド・イン・オーストリーの製品である、と言い切れるのだ。この目標を達成するため、KTMは積極的に外部プロフェッショナルとパートナーシップを形成している。また、”プレミアム”という課題をさらに前進させ、カスタマーとの関係にもこれを追求する。カスタマーとも対話の機会を持ち、ニーズやトレンドの把握に余念がない。何気ない会話には、持続性のある発展と成功のカギがあるのかもしれない。

パフォーマンス
KTMに跨った瞬間、透明感のあるライディングフィールが伝わってくる。人車一体感とも呼ぶべきこの感覚は、日常のライディングでも感じることができる。パワフルなパフォーマンスとクリアなフィードバックは、レーシングライダーのみならず、一般ライダーもサポート。レース実績に裏打ちされたデザインが確立されているからこそ、KTMオーナーは純粋なまでのライディングプレジャーを享受する、と言っても過言ではない。

アドベンチャー
オンロードにも、オフロードにも、アドベンチャーが待っている。KTM製品は、その機会のために作られている、と言ってもいい!限界はモーターサイクルが決めるのではなく、ライダーが自由に決めるべきものでもある。だからこそKTMは、プレミアムクオリティと最先端テクノロジーにこだわっているのだ。

エクストリーム
KTMモーターサイクルは、もっとも過酷な環境を想定してデザイン・製作されている。見る者の目を奪うビビッドオレンジは、KTMのアイデンティティであり、モータースポーツとともに成長してきたKTM製品の証。エンデューロ、モトクロス、ラリーなどすべてのカテゴリーにおいて、KTMは圧倒的な存在感を発揮しながら、モータースポーツそのものの進化に貢献してきた。このレーシングスピリットにより、マッティングホーヘンファクトリーの努力が実を結んできたのだ。2009年シーズン、RC8 Rとともにドイツ国際スーパーバイク選手権(IDM)にデビューし、そのオンロードポテンシャルを大いにアピールした。

KTMは、今後も“Ready to Race”の企業哲学を維持する。この哲学は、開発や製造はもちろん、モーターサイクルライディングさえも含む包括的な性格を持っている。エンジンやシャシーといった中核コンポーネントは、すべてマッティングホーヘンで設計開発される。さらに、WPサスペンション、ブレンボ、エキセル、レンサル、アチャルビスなど世界に冠たる企業をエンジニアリングパートナーに迎え、“Ready to Race”を具現化し続ける。

THE KTM COMPANY

企業としてのKTM
1934年、ハンス・トゥルケンポルツが、オーストリー北部のマッティングホーヘンに修理工場を開設した。それから3年後、DKWモーターサイクル代理店となり、ワークショップは急速に成長。オーストリー北部最大のワークショップの称号を得るのに、さほど時間はかからなかった。1951年になると、独自のモーターサイクルの開発に着手し、トゥルケンポルツ初の市販モデルとなるKTM R 100は、その2年後にデビューする。KTMの名称は、“クローノライフ、トゥルケンポルツ、マッティングホーヘン(Kronreif, Trunkenpolz, Mattighofen)”の略。同社はすぐにモータースポーツに参戦し、早々と成功を収めた。

1960年シーズン、天才エンジニア、ルドルフ・アプフェルベックの手になるマシンに跨ったエルヴィン・レヒナーは、矢継ぎ早に勝利を積み重ねた。68年になると、125ccモトクロッサーとともに米国市場の門戸を叩く。ヨーロッパ域外でも、すぐさま成功を勝ち取った。70年代初頭は、パワフルな50ccモデルによって小排気量クラスを席巻。そして74年には、ロシア人ライダー、ゲンナーディ・モエセフのライディングにより、250ccチャンピオンシップを獲得した。

その後、ハインツ・キニガードナーやトランパス・パーカーが3つの世界タイトルを獲得し、現在のKTMレジェンドの基礎が築かれた。84年には、水冷4ストロークマシンの開発に着手し、87年からLC4エンジンの量産が始まった。80年代後半は、ブラックマンデーを発端とする世界的景気後退の波に呑まれ、91年、KTMモーターファーレタウグバウAGは破産申請を余儀なくされた。しかし、1年後、新たな経営陣の下、KTMスポーツモーターサイクルGmbHが設立され、ハードエンデューロ・コンセプトなどニュートレンドとなるデザインが提案された。94年には、Dukeのデビューを契機にラリーフィールドにも進出。時を同じくして、WPサスペンションとスポーツモーターサイクルメーカーのフサベルを買収、これを傘下に収めた。WPサスペンションは、その後KTM傘下を離れるものの、コラボレーション体制は今でも継続されている。モトクロス世界選手権500ccクラスでは、シェーン・キングがタイトルを獲得。それ以外のカテゴリーでも大成功を収めており、KTMのスポーツイメージが市場にも定着する。99年、マッティングホーヘンにはニューファクトリーが竣工した。

クロスカントリーラリーでも実績は抜群。2001年からパリダカールラリー7連覇を達成するなど、オフロードの雄として強烈なプレゼンスを発揮している。また、“Ready to Race”のスローガンの下、03年には950 Adventureをデビューさせ、トラベルエンデューロという新たなカテゴリーを切り拓いた。同年、ハラルド・バートルがファクトリーチームを率い、125ccロードレースタイトルに導くなど、オンロードでも徐々に存在感を見せ始める。KTM初のサラブレッド・オンロードスポーツ、990 Super Dukeや950Supermotoがデビューするのは、その直後のことである。さらに08年、オーストリー初のスーパーバイク、1190 RC8が登場し、ファンのみならず、関係者にもセンセーションを呼び起こした。翌09年、KTMファクトリーチームは、1190RC8 Rとともにドイツ国際スーパーバイク選手権(IDM)に参戦する。

2009年、KTMは6つの世界チャンピオンシップに参戦し、4つのタイトルを獲得した。とりわけオフロード・ファクトリーライダーの貢献度が高かった。同年秋のEICMAモーターサイクルショーでは、KTMファクトリーレーシングチームを率いるステファン・エヴァーツのアイデアが活かされたニューマシン、350 SX-Fがワールドプレミアに臨んだ。2010年シーズンが開幕するや、アントニオ・カイローリが350 SX-Fをデビューウィンに導く。今にして思えば、これがKTM史上最高のシーズンを予感させていたのかもしれない。2010モデルイヤーに向けて、SXファミリーに抜本的な見直しが図られた結果、ファクトリーライダーとプライベートライダーとを問わず、圧倒的な成功を勝ち取ったのである。350 SX-Fのカイローリが世界モトクロス選手権MX1クラスを制し、250 SX-Fを駆るマービン・ムスキャンがMX2クラスを連覇。さらに、シュテフィ・ライアーがWMX(ウィメンズクラス)のタイトルを獲得している。これにより、KTMの通算タイトル獲得数は188となった。また、IDMスーパーバイク選手権に参戦したマルティン・バゥアーとステファン・ネーベルは、KTMファクトリーチームにコンストラクタータイトルをもたらしている。

KTM RACING

モータースポーツ
シャシーやエンジンをテストする場合、レーストラックやオフロード以上に優れた環境はあるのか? 先進テクノロジーをさらに発展させるには、研究開発部門にどのような設備を設置したら良いのだろう? エンジニアの専門知識と叡智をアピールするには、どのような方法が最適だろうか?情熱、愛情、飽くなき努力がKTMの原動力となり、製品を継続的に進化させる。設立以来、モータースポーツとともに歩んできたKTMならではのアプローチ。KTMは、現在、過去、未来を通じて、“Ready to Race”の企業哲学にコミットしている。

すべては50年代に始まった。ポール・シュワルツとエーリッヒ・トゥルケンポルツ -- KTM創始者ハンスの息子 -- が、KTMの125ccモーターサイクルを駆り、インターナショナル・ルパート・ホラウス・メモリアルレースで1-2フィニッシュ。マッティングホーヘンのファクトリーチームは、国際オフロードレースに打って出るはるか前から、モータースポーツと真剣に取り組んでいたのである。

世界各国のKTMライダーは、マッティングホーヘンから送り出されるマシンに跨がり、あらゆるフィールドでバトルを続け、現在まで実に188ものワールドチャンピオンシップを獲得している。2001年以来、世界でもっとも過酷でタフと言われるダカールラリーにおいて、KTMは頂点に君臨し続けている。昨シーズンだけでも、モトクロス、エンデューロ、ラリーのすべてでタイトルを獲得。ファンの間では、KTMの3文字はモータースポーツの同義語として語られている。


KTMのコミットメントを支えるのは、情熱的なスタッフ。カスタマーに最良の製品 -- “Readyto Race”のクオリティを持つモーターサイクル-- をお届けできるのも、従業員の情熱とコミットメントがあるからである。